情報公開の同意について

平成27年8月21日付の通知で、再生医療等安全性確保法に基づく手続きに関する記載要領が改訂されました。色々と細かなところが変わっていますが、特に大きな変更点は情報公開の同意書の添付が求められるようになったことです。

これは、厚生労働省内に設置されている再生医療等評価部会において、2015年6月29日の第2回委員会において、再生医療等提供計画、認定再生医療等委員会、特定細胞加工物製造事業者に関する一定の情報について、計画提出者、許可申請者等の書面による同意が得られた場合はホームページ等で公表することが決定されたことによるものです。

現在の厚生労働省のホームページでは、毎月末までの施行状況(計画提出数、認定委員会数、細胞培養加工施設数)のみが公表されていますが、今後は、同意が得られた場合は計画提出医療機関名や許可事業者名も公表されることとなります。

情報公開への同意は任意なので、同意しないことも可能なのですが、最低限の情報は公開しておいたほうが信頼につながるのではないかと思います。
いうまでもなく、再生医療等を提供する医療機関にとって患者の信頼は非常に重要です。そして、どこの医療機関で再生医療等を受けるかを選択する際に、今後は厚生労働省のホームページを見て、計画を提出しているかを確認する患者も出てくることが予想されます。
そして、ホームページに名前が載っていない場合「本当に計画を提出しているのか?」と疑われる可能性も考えられますので、最低限、医療機関の名称、所在地ぐらいは公表に同意しておいた方が良いのではないかと思います。

特定細胞加工物製造事業者についても同様です。医療機関から細胞培養加工施設に特定細胞加工物の製造を委託しようとする場合にも、厚生労働省のホームページをチェックして、許可を取得した施設であるか確認される可能性があります。
実際に、弊事務所でも、「○○という細胞培養加工施設に製造を委託しようと考えているが、厚生労働省のホームページにも載っていないし、本当に許可を取得しているのか?」というような問合せを受けたことがあります。

もちろん、名称、所在地などの情報を公開することに一切デメリットがないわけではありませんし、抵抗のある方も多いかもしれませんが、できるだけ公表しておくことをお勧めします。

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