再生医療等提供計画(様式第1)その3

今回も、再生医療等提供計画(様式第1)の作成方法について説明させていただきます。

本稿では、再生医療等提供計画(様式第1)の記載事項の中で最も重要な「再生医療等技術の安全性の確保等に関する措置」の欄について説明します。

コラム27

(1)6 再生医療等技術の安全性の確保等に関する措置

提供する再生医療等の安全性についての検討内容

再生医療等の安全性について提供する医師が検討した概要を記載します。

検討した結果だけでなく、検討の参考とした研究論文や学術集会での発表や、動物実験等の結果などについても記載する必要があります。

特に、同様の再生医療等技術が国内外で実施されているのであれば、具体的な実施件数や報告例などについても記載することが求められています。(文献報告がある場合、題名はもちろん、筆頭著者名、雑誌名、巻号、ページ、発行年の記載が必要です。)

基本的には、治療として実施する再生医療等提供計画の場合は国内外での実施例が無ければ審査を通すことは難しいと思われます。実際に、第1種再生医療等提供計画について、委員会の審査は通ったものの、厚生労働省の部会での審査に通らなかったという事例があります。

提供する再生医療等の妥当性についての検討内容

提供する再生医療等の利益(治療効果など)と不利益(有害事象の発生など)を比較し、利益の方が大きい場合に「妥当性がある」と判断することができます。

「安全性の検討」と同様に、検討した結果だけでなく、検討の参考とした研究論文や学術集会での発表や、動物実験等の結果などについても記載する必要があります。

・特定細胞加工物の投与の可否の決定の方法

  1. 決定を行う時期
  2. 決定を行う者
  3. その他

について記載します。

勘違いしている人も多いですが、この欄に記載するのは「特定細胞加工物の投与の可否」の決定方法であり、誰が、いつ、製造された特定細胞加工物の品質を確認し、投与しても問題ないかを判断するかを記載しなければなりません。

実際に、「患者の健康状態を確認することにより、投与の可否を決定する」というように記載された提供計画を見たこともありますが、このような記載は間違いです。

例えば、「製造記録などを確認し、特定細胞加工物が特定細胞加工物概要書に従って製造されたことを確認することにより、投与の可否を決定する」というような記載が正しい記載となります。

・再生医療等を受ける者の選定基準」

この欄は、研究を行う場合のみ記載が必要となります。

  1. 再生医療等を受ける者の病状
  2. 再生医療等を受ける者の年齢

などの選定基準を記載します。

障碍のある方など、社会的に弱い立場にある者のように、特別な配慮を必要とする者を研究対象とする場合は、配慮を行った上で基準を設けたことを示さなければなりません。

・採取した細胞の一部等と、再生医療等に用いた細胞加工物の一部の保存期間

合理的な理由が無い限りは、採取した細胞の一部と使用した細胞加工物の一部は治療法の特性に応じて期間を定め、保存しなければならないことになっています。

「合理的な理由」としては、量が少ない場合や、自己の細胞を培養せずに投与する場合などが挙げられ、例えば、PRP療法であれば保存を行わないという内容でも通った事例があります。

(その場合、保存を行わない理由を記載します。)

・疾病等の発生における報告体制の内容

再生医療等を行う医師又は、歯科医師が、疾病等の発生を知った場合の報告体制を記載する欄です。

これについては、再生医療安全性確保法により定められている内容から逸脱しないようにする必要があります。基本的に、定められた通りの内容で記載することになると思います。

・再生医療等の提供終了後の措置の内容

再生医療等を提供したあと、治療を受けた患者のフォローアップの方法を記載します。疾病等の発生についての追跡調査や、治療効果の検証の内容を含めてください。

なお、フォローアップの期間については、治療法の性質に応じて設定することが求められます。

以上、この「再生医療等技術の安全性の確保等に関する措置」は再生医療等提供計画(様式第1)の記載事項の中でも最も重要であると言えると思います。

ここの記載事項に不備があれば、委員会の審査を通らなかったり、厚生局に受理してもらえない可能性が高くなるでしょう。

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