本稿では再生医療等提供計画の添付文書である「再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式」の作成方法について説明させていただきます。
「再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式」には、再生医療等提供基準によって要求された以下の記載事項があります。
- 提供される再生医療等の内容
- 当該再生医療等の実施により予期される効果及び危険
- 他の治療法の有無、内容、他の治療法により予期される効果及び危険との比較
- 再生医療等を受けることを拒否することは任意であること。
- 再生医療等を受けることを拒否すること又は同意を撤回することにより不利益な取扱いを受けないこと。
- 同意の撤回に関する事項
- 当該再生医療等の実施による健康被害に対する補償に関する事項(研究として行われる再生医療等に係るものに限る。)
- 再生医療等を受ける者の個人情報の保護に関する事項
- 当該再生医療等の実施に係る費用に関する事項
- その他当該再生医療等の提供に関し必要な事項
注意すべき事項は以下のとおりです。
(1)三 他の治療法の有無、内容、他の治療法により予期される効果及び危険との比較
これについては、しっかりと「比較」した結果を記載するようにしてください。よく見かけるのは「他の治療法もありますので、どちらを受けるべきかよく考えて決めてください」というような記載ですが、これでは「他の治療法の有無」しか記載できていませんので、内容、予期される効果及び危険について記載し、提供しようとする再生医療等と比較した結果を記載してください
(2)九 当該再生医療等の実施に係る費用に関する事項これについては、具体的な費用の額まで記載することを求める厚生局と、そこまでは要求していない厚生局があります。あらかじめ確認しておくか、始めから具体的な費用の額まで記載しておいてもいいかと思います。
特に間違いが多い、注意すべきなのはこの2点かと思いますが、それ以上に項目漏れには注意してください。一~十の記載事項は、再生医療等提供基準によって要求されている事項ですので、記載していなければ基準を満たしていないことになってしまいます。