前回で再生医療等提供計画(様式第1)本文の作成方法の説明が終了しましたので、今回からは添付文書の作成方法について説明させていただきます。
本稿では、「提供しようとする再生医療等の詳細を記した書類」について説明させていただきます。
なお、必須となる記載事項については記載要領を参照いただければわかりますので本稿では省略させていただき、弊所で実際に使用している記載事項を紹介させていただきたいと思います。
(1)再生医療等について
- 概要
- 対象疾患等
- 再生医療等を受ける者の基準
(2)治療の手順
- 治療開始前の措置
- 組織、細胞の採取方法
- 細胞の一部の保存方法
- 採取組織、細胞の輸送方法
- 加工施設到着時の受け入れ試験
- 特定細胞加工物の製造方法
- 特定細胞加工物の輸送方法
- 提供医療機関到着時の受け入れ試験
- 投与の可否の決定方法
- 投与前の措置
- 投与の方法、手順
- 使用した特定細胞加工物の一部の保存方法
- 疾病等の発生についての追跡調査
- 疾病等の発生における報告体制
- 効果についての検証
(3)遵守事項
- 実施状況の確認
- 個人情報の取扱い
- 教育又は研修
- 苦情及び問合せ窓口の設置
- 記録の作成及び保存
- 定期報告
(4)細胞の入手方法
- 細胞の入手の方法の詳細
- 細胞の提供を受けた後に再検査を行う場合はその方法
- 細胞の提供を受ける際の微生物等による汚染を防ぐための措置
- 採取した細胞について微生物等の存在に関する検査を行う場合はその内容
- 厚生労働大臣が定めるES細胞樹立に関する手続きを経たものである場合は、その旨を証明する書類
(5)環境への配慮の内容
(6)細胞の安全性に関する疑義が生じた場合の安全性の確保等を図るための措置の内容
(7)再生医療等を受ける者の健康情報等を把握するための措置の内容
弊所で「提供しようとする再生医療等の詳細を記した書類」を作成する場合は以上の事項を記載しています。
(太字の事項は必須項目です。)
実際には、治療の内容によって不要な項目は削除しています。
(例えば、医療機関内で加工も行う場合は輸送に関する項目は削除しています。)
そもそもこれらの事項を全て記載していなければならないということもありませんが、多数の審査に通った実績のある記載内容ですので、これだけの内容を詳細に記載できていれば十分審査に通るのではないかと思います。
よろしければ、「提供しようとする再生医療等の詳細を記した書類」を作成する際の参考にしていただければと思います。