再生医療等提供計画(様式第1)の本文については今回が最終回となります。
(1)7 細胞提供者及び再生医療等を受ける者に対する健康被害の補償の方法
細胞提供者について
この欄は誤解を招きやすいというか、明らかに様式内の説明が間違っているように思うのですが、記載が必須となるのは「特定細胞加工物を用いる場合」ではなく、「細胞提供者が再生医療等を受ける者以外の者である場合」です。
おそらく、今後施行規則が改正されるときに様式が修正されるのではないでしょうか。
記載内容としては、保険に加入することや、健康被害に対する医療を提供することが挙げられます。
再生医療等を受ける者について
この欄は研究として行われる場合のみ必須です。
「この欄を記載していないと厚生局に受理されないから必ず記載しなさい」という委員会もあるようですがそのような事実はありません。弊所でも、記載していなくても通った事例が何例もあります。
補償を行う場合の記載内容としては、保険に加入することや、健康被害に対する医療を提供することが挙げられます。研究として行われる場合でなくても、健康被害に対する医療を提供するのであれば「有」にしてその旨を記載してください。
(2)8 審査等業務を行う認定再生医療等委員会に関する事項
審査を依頼する認定再生医療等委員会に関する事項を記載してください。名称については、認定を受けている正式な名称を記入するように注意する必要があります。
なお、(あまりないとは思いますが)、特定認定再生医療等委員会に第3種再生医療等提供計画の審査を依頼する場合は、「認定再生医療等委員会の委員の構成」は「第三種再生医療等等のみ~」ではなく、「第一種再生医療等又は第二種再生医療を~」を選択してください。
(3)9 その他
・細胞提供者及び再生医療等を受ける者に関する個人情報の取扱いの方法
匿名化の有無等の個人情報の取扱いの方法の概要を記載することとされていますが、「個人情報取扱実施規程のとおり取扱う」だけでも問題ありません。
・教育又は研修の方法
再生医療等の提供に係る関係者の教育又は研修の方法(内容や頻度など)について記載してください。
外部機関が実施する教育・研修や学術集会への参加によることもできますが、内部での教育・研修のみでも問題ありません。
・苦情及び問合せへの対応に関する体制の整備状況
苦情や問い合わせを受けるための窓口、対応の手順を記載します。
窓口の連絡先や、窓口で苦情や問い合わせを受けたあとにどのように対処するかを記載してください。
(4)別紙について
記載欄に記載事項の全てを記載することができない場合は別紙を添付することとされていますが、別紙の使用はあくまでも例外だと考えてください。
字数制限を超える場合や、図表を用いる場合など、技術的に記載欄内に記載できない場合のみ別紙を使用します。
また、別紙を使用する場合は、あくまでも別紙は再生医療等提供計画(様式第1)の本文として扱われますので、提出する際は様式第1と一緒に印刷して提出する必要があります。
再生医療等提供計画(様式第1)の本文の記載方法については以上です。
次回からは添付文書の作成方法について説明させていただきます。